お中元マナーの基礎知識

読み物
2021.6.23

早いもので、もう6月も終わりが近づいています。
2021年も半分が過ぎてしまいますね。

あちこちで「お中元」「夏ギフト」の文字をよく見るようになりました。
毎年何気なくお中元を贈っているけれど、そもそもお中元とはどういったものなのか、いつからいつまでに贈るものなのか、よくわからない…という方も多いのでは。
また、どれくらいの金額の、どんなものを贈ったらいいのか悩む方もいらっしゃることでしょう。

今回は、お中元の基礎知識についてご紹介します。

お中元とは

お中元とは、日頃からお世話になっている方へ半年間の感謝の気持ちと健康を願う気持ちを表すために夏に贈る、季節のご挨拶です。

お中元はもともと、中国の風習です。
中国では7月15日は「中元」と呼ばれる祖先を供養する日となっていました。
そのならわしが日本に伝わった後で仏教の風習である盂蘭盆会(うらぼんえ)と混ざり、祖先の霊を供養する日とされるようになりました。
さらに江戸時代以降に「盆の礼」として、「お盆の頃、親類やお世話になっている人に感謝の気持ちを伝えるため品物を贈る」という習慣へと発展したのが、現在のお中元の由来と言われています。

お中元とお歳暮はどう違う?

お歳暮とは、一年の感謝の気持ちを込めて、その名のとおり「歳の暮れ(年末)に贈る贈り物」のことです。
最近では、日頃からお世話になっている方や上司、取引先、といった相手だけでなく、親しい知人や友人にも贈る方が増えています。
お歳暮を贈る一般的な時期は、11月下旬から12月20日頃までとされています。

お中元とお歳暮、どちらも日頃お世話になっている方へ感謝の気持ちを伝えるという意味では同じですが、贈る季節が違うため贈る品物も違いが出ます。

お中元とお歳暮は必ず両方贈るもの?

お中元もお歳暮もどちらも贈れるのであれば両方贈ることをお勧めしますが、両方贈らないと失礼にあたるということはありません。
一度贈り始めたお中元やお歳暮を途中でやめるのは失礼に当たりますので、毎年贈ることを前提に贈りはじめましょう。
どちらか片方だけしか贈れない場合は、一年の感謝を込めてお歳暮の方を贈ると良いでしょう。

特にお世話になった方に、日頃のお礼として贈り物をしたいなら、「お中元」としてではなく「御礼」「お礼」「謝礼」「感謝」「こころばかり」といった表書きをして贈るとよいでしょう。

お中元を贈るときの基礎知識

お中元を贈る時期は

お中元は、感謝の気持ちを伝えると同時に、季節のご挨拶の意味もあります。
そのため、贈る時期に注意を払う必要があります。

お中元を贈る時期は、東日本は7月上旬~15日まで、西日本は7月中旬~8月15日までが一般的です。
これを過ぎるときは、表書きを立秋(8月8日か9日)までは「暑中御見舞」に、立秋以降は「残暑御見舞」に変え、処暑(8月23日ごろ)までに贈るようにしましょう。
贈り先が目上の方の場合は、それぞれ「暑中御伺い」「残暑御伺い」とします。

送り先の地域の習慣に合わせて贈るのがマナーなので、時期を間違えないように気をつけましょう。

また、夏休みに重なる時期でもありますので、帰省や旅行などで相手の方が忙しくされていたり留守にされていたりすることもあります。
相手の方が受け取りやすい日や時間帯を考えたり、事前に相手の方に在宅予定を確認したりすると、心遣いを感じられてよいですね。

お中元の相場

いくらお世話になったお礼だからと言っても、あまりにも高価なお中元はかえって気を遣わせてしまうことになります。
そのため、一般的には3000円から5000円程度が相場のようです。
特にお世話になっている人に対しては、1万円程度のものを贈る場合もありますが、贈る側も贈られる側も、毎年贈るのにお互いの負担にならないような金額のものを贈りましょう。

また、相手の方の好きなものや家族構成なども考慮し、相手にあった品物を選ぶとよいでしょう。

お中元をいただいた時は、お返しが必要?

お中元は一般的に、目下の立場から目上の方に対し、日頃お世話になっていることへの感謝の気持ちとして贈るギフトですので、お中元のお返しは基本的に不要です。
ただし、お中元を受け取ったら、お礼状はできるだけ出すように心がけましょう。

直筆でお礼状を書き、お中元が届いたことの報告とお礼の気持ちを伝えるのが一般的です。
親しい人からお中元をいただいた場合は、電話やメール、LINEでお礼を伝えても良いでしょう。
しかし、職場の取引先や義理の両親、親戚からのお中元に対しては、お礼状をしたためた方が相手への印象も良いかもしれませんね。

親しい友人や職場の同僚など、自分と同じ立場の人からお中元をもらった場合は、お返しの品物を贈る方が良いでしょう。
この場合は、お礼状ではなくお中元として贈っても問題ありません。

お中元は、半年間の感謝の気持ちを伝えるもの。
ですから、相手の方に喜んでいただくことが大切です。
正しいマナーを知り、失礼のないように、お世話になった方へ感謝の気持ちを届けましょう。

千紀園の夏ギフト特集2021

 2021.6.23

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