緑茶パワーは生活習慣病予防にも効果あり?
- 日本茶
- 2021.5.28
古くから日本人に親しまれてきたお茶には、渋みやうま味・苦みなど独特な味わいがあります。
健康に良い飲み物として親しまれていますが、近年の研究で私たちの健康によい成分がたくさん含まれていることが分かっています。
人生100年時代といわれる現代において、豊かに人生を送るために、たくさんのパワーを秘めたお茶の効能を役立ててみませんか?
生活習慣病とは?
「生活習慣病」とは、「食事や運動・喫煙・飲酒・ストレスなどの生活習慣が深く関与し、発症の原因となる疾患の総称」であると、厚生労働省で定義されています。
具体的には、日本人の三大死因であるがん・脳血管疾患・心疾患、さらに脳血管疾患や心疾患につながるとされる動脈硬化・糖尿病・高血圧症・脂質異常症などはいずれも生活習慣病とされています。
生活習慣病は、その名のとおり「生活習慣が関係している病気」なので、生活習慣を整えることによって、予防や改善することも可能です。
渋み成分カテキンは動脈硬化予防や血圧上昇を抑制する
緑茶には、健康的な身体づくりに効果的なさまざまな成分が含まれています。
渋み成分であるカテキンは、タンニンと呼ばれるポリフェノールの一種です。
理化学研究所の辻村博士らによって1929年に存在が確認された、エピカテキン・エピガロカテキン・エピカテキンガレート・エピガロカテキンガレート(EGCg)という形の違う4つの成分が茶葉の中に存在します。
これらカテキンが含まれている緑茶を飲み続けることで血中の悪玉(LDL)コレステロールが低下した、という研究結果も発表されており、動脈硬化予防や血圧上昇を抑制する効果があると言われています。
血液中の悪玉コレステロール濃度が高い状態が長く続いてしまうと、コレステロールは血管の内側に入り込んで蓄積してしまいます。
その結果、血管が狭くなって血流を悪くし、動脈硬化や血圧上昇を招き、脳卒中や心筋梗塞などの発症リスクを高めてしまいます。
その原因となる血中悪玉コレステロールを低下させてくれる作用があるのは、嬉しいですよね。
カテキンは長い時間日光に当たっていた茶葉に多く含まれています。
カテキンをより多く摂取したい時は煎茶がおススメです。
うま味成分テアニンは神経細胞の保護作用やリラックス作用がある
テアニンは緑茶に含まれているアミノ酸の約50%を占めていて、緑茶にしかあまり含まれていないことが知られている成分です。
お茶のうま味、甘味を醸し出し、高級茶葉に多く含まれています。
お茶には覚醒作用のあるカフェインが含まれていますが、テアニンには興奮を静める作用があり、お茶に含まれるカフェインに作用し、興奮を穏やかに抑えます。
血液に入ると脳に搬送され、脳内で脳の神経細胞を保護する効果を発揮します。
テアニンを摂取した人の脳波を調査すると、リラックスした状態の時に出るアルファー波が多く出ることが分かっています。心身をリラックスさせる副交感神経に作用するので、ストレスを軽減し睡眠の質の向上に期待が寄せられています。
関連記事 : 緑茶によってもたらされるストレス軽減と不眠改善の効果とは
テアニンを摂りたいときは、玉露や抹茶がおススメです。
宇治玉露『瑞雲』
価格2000円(税抜)
お茶席にもお使いいただけますし、ご自宅でいいお抹茶を飲みたい時にもおすすめです
宇治抹茶 『喜寿』
価格1000円(税抜)
テアニンには、カフェインの興奮したり覚醒したりする働きを弱める作用はありますが、抹茶や玉露を1日にたくさん飲むことや、寝る直前に飲むことは避けていただいた方がよいでしょう。
お茶のもつ豊富なパワーを上手に摂取しよう
カテキンには血中コレステロール低下作用のほか、発がん抑制、血糖値の上昇の抑制など、健康維持に嬉しい作用があると言われています。
カテキンやテアニン以外にも、緑茶には、強力な抗酸化作用のあるビタミンCやE、βカロチンなど、栄養素が豊富に含まれています。
せっかくのお茶のパワーを上手に摂取する方法のひとつとして、ペットボトル入りの緑茶より栄養素が多く含まれる、茶葉から淹れた緑茶を飲んでいただくことをおすすめします!
関連記事: 味や香りだけではない茶葉から淹れた緑茶とペットボトルのお茶の違い
もちろん、お茶は薬ではないので、お茶だけで健康を維持できるわけではありません。
日頃から食事や運動に気を付けたり、健康診断をこまめに受けたりすることは必須です。
そのうえで、私たちの健康を守る手助けのひとつとして、お茶のもつ健康効果を役立ててくださいね!
千紀園スタッフ 2021.5.28
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