麦茶の種類と選び方
- 日本茶
- 2020.8.7
麦茶といえば一種類しかないと思っている方は多いのではないでしょうか。
実は、同じ麦茶でも使っている麦の種類やお茶の淹れ方によって、様々なタイプに分類することが可能なのです。
以下では、より多くの方に麦茶を楽しんでもらえるよう、麦茶の種類を紹介するとともに、それらの中から自分に合うものをどのように選べばよいかについて説明していきます。
麦茶に使われる麦の種類
麦茶に使われる麦の種類を挙げていくときりがありませんが、それらの中で歴史的によく使われているのは、六条大麦、二条大麦、はと麦の3種類です。
商品名にそのまま使われているものもあるので、耳にしたことがあるという方も多いのではないでしょうか。
このうち、六条大麦は、一般的に麦茶の原料として使われるケースが多いもので、たんぱく質を豊富に含む一方で、でんぷん質が少なめであるという特徴があります。
そのため、麦茶にした時に適度な香ばしさと苦みを楽しむことが可能です。
逆に、二条大麦はビールの原料としても知られており、でんぷん質が豊富で、タンパク質が少なめなので六条大麦と比べるとお茶にした時に甘みを感じやすいというのが特徴です。
はと麦は、麦という名がついていますが、実はイネ科の植物です。
お茶の原料として使った場合には、すっきり爽やかな味わいになります。
もうひとつ、麦茶の原料として、はだか麦、という種類の大麦も麦茶の材料として使われます。
はだか麦は、簡単に外皮がむけて裸になった実がすぐ出てくることからその名が付きました。
食物繊維が多く、主に麦みそ、麦焼酎などの原料として使われています。
はだか麦で淹れた麦茶は、外皮を含んでいない分、大麦を使った他の麦茶より色が薄めで、味は苦みが少なくまろやかな甘みを感じられると言われています。
原料を基にした麦茶の選び方
前述の通り、使う麦の種類によって、麦茶の味わいは大きく異なってきます。
そのため、自分の好みの味がある場合には、それに合った麦を使用している麦茶を選ぶとよいでしょう。
具体的には、麦茶ならではの香ばしい味わいを堪能したい方や苦めが好きという方は、六条大麦から作られた麦茶を、逆に苦いのは苦手なので甘めの方がよいという方は、二条大麦やはだか麦を使っている麦茶を、それぞれ選ぶのがおすすめです。
一方、暑い日などにすっきり爽快な飲み心地を楽しみたいという場合には、はと麦茶がぴったりです。
なお、香ばしさと甘さをバランスよく味わいたいということであれば、六条大麦と二条大麦の両方を使って作られる麦茶も存在するため、そういったものを試してみるのもよいかもしれません。
また、使われている麦の種類によって、麦茶の効果・効能は変わってきます。
いずれもミネラルを豊富に含むため、ミネラル不足に悩んでいる方はどの種類を選んでもよいのですが、その中で特にたんぱく質をしっかりとりたいという場合には、六条麦茶を選ぶとよいでしょう。
一方、糖尿病などでたんぱく質の摂取を控えた方がよいということであれば、二条麦茶やはと麦の方が適しています。
淹れ方による選び方
麦茶の淹れ方には、煮出し、お湯出し、水出しの主に3つがあります。
このうち、煮出しは、時間をかけて麦を煮込んでお茶を淹れる方法ですので、麦茶本来の香ばしさや苦みをしっかりと味わいたいという方に適しています。
お湯出しは、沸かして火を止めたお湯に茶葉を浸して抽出する淹れ方です。
煮出し程には麦の成分が抽出されないため、比較的さっぱりとした味わいを好む方におすすめです。
水出しは、作るのに手間がかからないのに加えて、苦みがほとんど出ないため、さっぱりとした甘みのある麦茶を楽しみたいという方にピッタリです。
「水出しでは香りや風味が物足りない…」という方は、麦茶を作る際、50~100mlほどの熱湯に麦茶パックを浸し、1~3分蒸らしてから冷水を注いでみてください。
香りと風味がぐんとアップします。
少量とはいえ熱湯を使用しますので、耐熱の麦茶ポットをご使用ください。
なお、麦茶は常温で置いておくと雑菌が繁殖しやすいので、保存方法としては冷蔵保存が推奨されています。
そのため、出来上がった麦茶はすぐに飲むか、冷蔵庫に入れるようにしましょう。
〇今回紹介した商品
千紀園スタッフ 2020.8.7
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