緑茶うがいで抗ウイルス対策をしよう
- 日本茶
- 2024.11.29
寒さが本格化してきて、乾燥が気になる時季になってきました。
乾燥する季節に注意したいのは、風邪やインフルエンザなどのウイルス性の感染症です。
日本ではひとりひとりが手軽にできる抗ウイルス対策として、緑茶うがいが有名です。
ここでは緑茶うがいについての解説と、うがいの方法や選び方について紹介していきます。
緑茶うがいがウイルス対策になる理由とは?
緑茶うがいは風邪やインフルエンザなどのウイルス対策に有効だといわれています。
そもそも、なぜ緑茶うがいに効果があると言われているのでしょうか。
緑茶に含まれる成分(カテキン)がウイルスに効く
緑茶にはビタミン類やカリウム、カフェインなど多くの成分が含まれています。
そのなかでも「カテキン」という成分がウイルス対策に有効であることが、近年の研究の結果によってわかってきました。
カテキンは抗酸化物質のポリフェノールに分類され、ポリフェノールは人間の体内で強力な抗酸化作用があるといわれている成分です。
カテキンは1種類だけではなく、緑茶にも数種類のカテキンが含まれており、種類によって割合が異なります。
カテキンのなかでも緑茶に1番多く含まれているのが、エピガロカテキンガレート(EGCG)というカテキンです。
これは、抗酸化作用に優れているといわれています。
ほかに含まれているのがエピガロカテキン(EGC)やエピカテキンガレート(ECG)、エピカテキン(EC)というカテキンです。
エピガロカテキン(EGC)は免疫細胞であるマクロファージの活動を活発にし、エピカテキンガレート(ECG)は抗菌作用や肌の老化を防ぐ効果があるといわれています。
緑茶カテキンが抗ウイルス対策になる仕組み
緑茶に含まれる「カテキン」のうち、特にエピガロカテキンガレート(EGCg)が、ウイルス対策に役立ってくれます。
近年の研究によって、エピガロカテキンガレートがインフルエンザウイルスの感染を防ぐ作用が確認されました。
インフルエンザウイルスは通常、人の口や鼻から侵入して感染するといわれています。
ウイルス粒子から突き出たスパイク(突起)があり、それが喉や鼻の細胞にとりついて感染する仕組みです。
EGCgは、インフルエンザウイルスのスパイクを覆うため、ウイルスは細胞にとりつくことが難しくなります。
緑茶うがいの方法とお茶の選び方
カテキンは熱いお湯の方が多く浸出されるといわれており、うがい用のお茶は、できれば熱湯で淹れて冷ましたものを使ってください。
使用する茶葉は、出がらしでも多少の効果は期待できますが、より予防効果を高めるには、カテキンの有効成分が多く溶け出す一煎目、二煎目までのものを使っていただくとよいでしょう。
また、緑茶の中でも煎茶はカテキンの含有量が多いことで知られています。
飲む時もうがいの時にも、煎茶を選ぶとさらに効果が得られそうです。
ただし、緑茶うがい用のお茶を作り置きしておくのはおすすめできません。
作り置きした緑茶は水よりも細菌類が増殖しやすくなるため、緑茶うがいをするときは作りたてを使用するようにしましょう。
また、カテキンは、市販のペットボトルの緑茶飲料より、急須で茶葉から淹れた緑茶の方に多く含まれます。
関連記事:味や香りだけではない茶葉から淹れた緑茶とペットボトルのお茶の違い
緑茶うがいの方法は、水でのうがいと変わりませんが、万が一ガラガラした後に飲み込んでしまっても大丈夫です。
むしろ、飲み込んだ方が、うがいでは届かない咽頭についたウイルスも流すことができるという考えもあります。
その際、ウイルスは胃に送り込まれ、胃酸で死滅するそうです。
1番良いのは水と同じようにうがいしたあと、緑茶を何杯か飲むことです。
緑茶うがいは、誰でも簡単にできる感染予防対策です。
もちろん、緑茶うがいだけで風邪やインフルエンザを完全に予防できるわけではありません。
バランスの取れた食事、十分な睡眠や運動など健康管理とともに、緑茶うがいを取り入れてみてくださいね。
〇今回ご紹介した商品
千紀園スタッフ 2024.11.29
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