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緑茶はウイルス性感染症対策にも有効?緑茶の特徴や活用法を解説!

日本茶
2025.1.23

日本人が古くから愛飲してきた緑茶には、さまざまな健康に対する効果があると近年話題になっています。

緑茶や茶カテキンはいまだ研究途中で、まだまだ科学的根拠が弱いところではありますが、インフルエンザなどのウイルス性感染症を予防することが期待できると言われています。

今回は、緑茶の特徴を紹介しながら、日常生活でできる抗ウイルス対策と健康維持について解説をします。

緑茶に含まれる成分は?

鎌倉時代の僧・栄西(えいさい)が記した『喫茶養生記』(きっさようじょうき)に、「茶は養生の仙薬なり」という言葉があります。

その言葉のとおり、緑茶は、古くから健康長寿のために飲まれ続けてきたのです。
その秘密は、緑茶に含まれる豊富な健康成分にあります。

緑茶には、ビタミンCやビタミンAなどのいろいろな成分が含まれています。
ビタミンCにはストレスから体を守る抗酸化作用があり、ビタミンAは皮膚や粘膜を保護します。
そのほかの緑茶の成分の中でも健康効果がとくに注目されているのが、カテキンです。

カテキンとは

緑茶に含まれるカテキンは、ポリフェノールという抗酸化物質に分類されている成分です。
ポリフェノールは、活性酸素などの酸化物質の働きを抑える成分として注目されています。

ポリフェノールは紫外線などから植物の組織を守る役割を果たしており、人間の体内でも強力な抗酸化作用が期待できるとして話題になっています。

緑茶に含まれるカテキンには複数の種類がある

緑茶には、数種類のカテキンが含まれています。
緑茶のカテキンにはそれぞれ名前がついており、種類によって含まれる割合が異なります。

50%以上という高い割合で緑茶に含まれているのが、エピガロカテキンガレート(EGCG)です。
エピガロカテキンガレートは、緑茶以外の植物からはまだ発見されていないカテキンの一つで、抗酸化作用に優れていることで有名です。

また、エピガロカテキン(EGC)も10%から20%前後の割合で緑茶に含まれています。
このカテキンは、免疫細胞であるマクロファージの活動を活発にすることで知られています。

エピカテキンガレート(ECG)も、10%から25%前後の割合で緑茶に含まれるカテキンです。
このほか、エピカテキン(EC)も約7%の割合で緑茶に含まれています。

緑茶に期待できる効果は?

緑茶に含まれるカテキンは、細菌やウイルスの働きを弱めたり増殖を抑えたりする効果があると期待されています。

緑茶は、どのくらいの温度で淹れるかによって茶葉から抽出される成分の量が変わります。
そのため、緑茶に期待できる効果は抽出の仕方で少し異なる場合があります。

熱いお湯で淹れた緑茶に多い成分と期待できる効果

熱いお湯で淹れた緑茶に多く含まれるのが、エピガロカテキンガレートです。

エピガロカテキンガレートは、細菌やウイルスを抑制する効果をもつ可能性があると言われているカテキンです。
エピガロカテキンガレートはほかにも、紫外線による肌の老化を防いだり、シミを予防したりといった皮膚に良い影響を与えてくれることも、専門家の研究で示されています。

水出し緑茶に多い成分と期待できる効果

水でゆっくりと抽出した緑茶には、エピガロカテキンが多く含まれています。
免疫細胞を活性化するエピガロカテキンは、免疫力を高める効果が期待されています。

水出し緑茶は、カテキンの約60%をエピガロカテキンが占めているという専門機関のデータがあります。
水出し緑茶にも、エピガロカテキンガレートやそのほかのカテキンも一定の割合で含まれていますが、含有量はいずれもエピガロカテキンに及びません。

関連記事:茶葉を使った美味しい水出し緑茶の作り方

日常生活のなかでできる緑茶の活用法

カテキンなどの有効成分が含まれる緑茶は、いろいろな方法で健康対策に役立てることができます。
抗菌や抗ウイルス効果が期待できる飲料は、細菌性・ウイルス性の感染症対策でも役立ってくれるでしょう。
日常生活で簡単にできる緑茶の活用法をまとめてみました。

適量の緑茶を毎日飲用する

緑茶を毎日飲んでカテキンを体内に取り入れることは、いろいろな細菌性・ウイルス性感染症の予防につながることが期待できます。

食後やお茶の時間はもちろんですが、休憩や水分補給の際にも緑茶を飲むようにすると、手軽にウイルス感染の予防ができるでしょう。
飲み物を飲むときの嚥下(えんげ)は、口の中や喉についたウイルスを除去する効果が期待できると言われています。
外出先などでうがいができないときでも、緑茶を飲めば感染のリスクが下がる可能性があります。

関連記事:抗ウイルス性感染症対策には緑茶のちょこちょこ飲みが効果的!

カテキンの含有量が多い煎茶を飲む

緑茶(日本茶)の中でも、煎茶はとくにカテキンの含有量が多いことで知られています。

玉露や番茶にもカテキンは含まれていますが、煎茶と比べると含有量は少ないので、煎茶を意識して飲むようにすると効果的でしょう。

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緑茶でうがいをする

緑茶うがいは、誰でも簡単にできる感染予防対策です。
緑茶でうがいをすると、カテキンの効果で喉の粘膜を清潔に保つことが期待できます。

カテキンは熱いお湯の方が多く浸出されるといわれているので、うがい用のお茶はできれば熱湯で淹れて冷ましたものを使ってください。

緑茶うがいに使用するのにおすすめのお茶です

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緑茶うがい用にもおすすめの、千紀園の地元・滋賀県で育った煎茶です煎茶

関連記事:ウイルス性感染症にも効果あり?緑茶うがいで抗ウイルス対策をしよう

免疫力を高めるエピガロカテキンが多い「水出し緑茶」を飲む

マスクの着用、手洗い・うがいなどの対策をしていても、ウイルスが体のなかに入ってしまうことはあります。
その際、症状がどのように現われるかは人によって異なります。

このようなときに重要になるのが、自分の免疫力です。
緑茶で免疫力を高めたいときには、エピガロカテキンが多く含まれる「水出し緑茶」が役立ってくれる可能性があります。

免疫細胞であるマクロファージは、ウイルスなどの情報を知らせてほかの免疫細胞の働きを高める役割を担っており、エピガロカテキンによって活性化するのです。

免疫細胞が元気になれば、万が一ウイルスが体内に侵入をしても感染や症状の悪化が防げることが考えられます。

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蒸し時間を長くしたことで茶葉が柔らかくなり、水出し緑茶におすすめのお茶です

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また、カテキンは、市販のペットボトルの緑茶飲料より、急須で茶葉から淹れた緑茶の方に多く含まれます。
より免疫力を高めたい場合は、茶葉から淹れた煎茶を飲まれることをお勧めします。

関連記事: 味や香りだけではない茶葉から淹れた緑茶とペットボトルのお茶の違い

マスクの着用、手洗い・うがいを毎日実践することはもちろん、そのほかにできるウイルス性感染症対策のひとつとして、緑茶を飲まれてはいかがでしょうか。

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