佐伯チズさんのご冥福を心よりお祈り致します。

佐伯チズさんが、2020年6月5日にご逝去されました。
謹んで哀悼の意を表します。

チズさんとお呼びしていたので、いつもどおりに。

チズさんと東京で初めてお会いする時、どんな方かなと楽しみにしていたことを思い出しました。
本当に気さくな方で、有名人・芸能人という態度ではなく、普通の感覚をもった綺麗で上品な おばさまでした。

「携帯電話の番号を教えるから、いつでも連絡してきて！」と仰ったのですが、さすがに電話をかけるのはためらっていました。すぐにチズさんから電話がかかってきて驚きました。それからは、電話で夜にお話をすることが多かったように思います。

美容についてのこと、美味しい食べ物や、家や家具の話、陶器の話、美味しいお店のこと、たまにはビジネスの話があったりと色々なお話ができました。

いつでも電話してきてとお声を掛けていただきましたが、昼は美容の仕事や打合せ、夜は執筆したり、海外への活動もあり いつもお忙しくされていました。それでも、1時間以上話しをすることがあったり、今となってはチズさんとの楽しい思い出です。

チズさんが雑誌で千紀園の抹茶スイーツを取り上げてくださることもありました。
また、チズさんのイベントのお土産に千紀園の抹茶トリュフをお選びいただいたりと懇意にしてくださいました。

何よりも 同郷ということで、気に掛けてくださっていたのだと思います。

チズさんが ちちんぷいぷい などテレビ出演などがある日に関西に来られるので、お会いしたり食事をご一緒させていただく機会がありました。
あの素敵な髪と美しい肌でオーラがあります。待ち合わせ場所や歩いておられると多くの人に気づかれます。
じっと見られたり指さされて有名人は大変だなと思い、チズさんに一度、「サングラスとか変装しないんですか？」と聞いたら、「そんなのしないわよ～」と笑っておられたことを思い出しました。

華やかな世界におられる身でありながら、普通に接してくださいました。
様々な物事に対する深い知識があり お話がいつも面白かった。
それで、さらに色々質問するのですが、全部丁寧に答えてくださるので 勉強になり楽しかったです。

そう言えば、ご自宅にお伺いした時に見せていただいた家具と陶器が本当に素敵で、チズさんのセンスの良さを改めて知ることにもなりました。失礼ながら何度もお尋ねして、購入先まで教えていただきました。

カワイイおばあちゃんだなと思った時がありました。
私の車で食事に行く際、後ろのシートで3人座ることになったのですが、チズさんが「私は真ん中でいいわよ～」と一番狭いところに座られました。ちょこっとして可愛らしいなと思ったことを思い出しました。

私が男だからだと思いますが、美容の話は少なかったです。
一方、カリスマ美肌師はもちろんですが、食べ物の話も多かったので“美食家”というイメージがあります。
口にするものを大切にされていました。

これ美味しいからとギフトを送ってくださったり、手土産で頂戴したり、全部本当に美味しかった！
それから、チズさんオススメの逸品を通販で購入したり、わざわざ東京や九州のお店に行って楽しんだりしました。
そのことをお話すると、喜んで思い出を語ってくださることもありました。

“私とは30歳も年齢が違いますが、奢り高ぶりのない自然な振る舞い、本当に気さくに接してくださっている。
美容や仕事への情熱、プロとしての技術やメッセージ、明るくも飾らない言葉、周囲への感謝への気持ちを常に口にされており生き方や考え方に共感するところが多く、尊敬する大先輩。チズさんの様な、年のとり方が出来たら本当に素敵だなぁ”

・・と、お亡くなりになられた週末に、チズさんのことをふと思って眠りにつきました。
その数日後に訃報を知りとても不思議に思っています。

若いころより常に忙しく働いておられて、実直な考えをもち、走り続けてこられたのだと思います。

元気いっぱいのチズさん、病気したことないわと仰っていたのに・・・
あの元気で優しい笑顔をもう二度と見ることができないと思うと、残念でなりません。
チズさんとお出会い出来たことに感謝します。本当にありがとうございました。

佐伯チズさんのご冥福を心よりお祈り致します。

2020年6月12日
株式会社　千紀園
大石 直永