9月は菊の花や月を愛でながら抹茶を楽しみませんか?重陽の節句と中秋の名月
- 日本茶
- 2021.9.7
9月に入り、朝晩が涼しくなってきました。
日中はまだ暑いですが、もう近くまで秋がやって来たように感じられます。
暦のうえではもう秋になっているので、当然といえば当然ですが…
9月には、「重陽の節句(ちょうようのせっく)」と「中秋の名月」という、日本の風習があります。
重陽の節句とは?
日本には、3月3日の上巳の節句(じょうみのせっく・桃の節句)、5月5日の端午の節句といった四季ごとに健康と長寿を願う行事「五節句」があります。
この風習は、中国から伝わった「暦の中で奇数の重なる日に、その季節の旬の植物から生命力をもらい邪気を払う」という考え方に日本の宮中行事などが合わさったもので、江戸時代初期には幕府によって「式日」と定められていました。
その中のひとつが、9月9日の「重陽の節句」です。
「菊の節句」とも呼ばれます。
五節句とは、先に挙げた上巳の節句(桃の節句)、端午の節句、重陽の節句のほか、1月7日の人日の節句(じんじつのせっく・七草の節句)、7月7日の七夕の節句、のあわせて5つの節句のことを指します。
中国の陰陽五行思想では奇数のことを陽数といい、特に9月9日は9という最大の陽数が重なるおめでたい日として、五節句のなかでも大切にされてきました。
この日には、邪気を払い長寿に効くと信じられていた菊の花びらを浮かべた菊酒を飲み、健康と長寿を願った催しが開かれていました。
中秋の名月とは?
「中秋の名月」とは、旧暦の8月15日「十五夜」に出る月のこと。
現代では9月中旬から10月初旬に当たり、毎年その日は変わります。
中秋の名月の日には、ススキを飾ったりお月見団子などお供え物をしたりして、お月見を楽しみます。
また、中秋の名月だからといっても、必ずしも満月であるとは限らないようです。
風情溢れる日本の行事を、抹茶とともに楽しもう
茶道を嗜んでらっしゃる方の中には、重陽の節句のお茶会や、お月見をしながらのお茶会に参加したことのある方もいらっしゃると思います。
すごく風流で素敵ですよね!
茶道未経験の方も、ご自宅で抹茶を添えて重陽の節句やお月見を楽しんでみてください。
ご家族でカジュアルに楽しむ中にも、風情がプラスされることでしょう。
お気に入りの菊やお月様をあしらった抹茶碗や懐紙などを見つけて使ってみると、さらに楽しさが増しますね。
※茶道具商品の在庫は、複数の運営店舗と共有しております。また、季節商品は数に限りがございます。
菊の花やお月様を愛でながら抹茶を一服…。
季節を感じる日本の行事を、抹茶とともに楽しんでくださいね。
千紀園スタッフ 2021.9.7
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