10月31日はハロウィンだけじゃない!「日本茶の日」
- 日本茶
- 2021.10.28
10月31日と聞くと、真っ先に「ハロウィン」を思い出す方も多いでしょう。
しかし、10月31日はハロウィンだけではありません!
「日本茶の日」でもあるのです。
「日本茶の日」とはどういうものか、ご紹介します。
10月31日の「日本茶の日」とは?
「日本茶の日」が生まれた理由
鎌倉時代である建久2(1191)年10月31日、臨済宗の開祖・栄西(えいさい、1141~1215年)は留学先である宋から帰国しました。
その際、栄西はお茶の木の種子と飲み方を、日本に持ち帰ったと言われています。
これにより、お茶を飲む文化が一度廃れた日本において、茶の栽培が再び広まることとなりました。
これは現在の抹茶に近いものだったと言われています。
もともとお茶は平安時代から飲まれていましたが、当時は貴族の間でだけ飲まれていた貴重なものでした。
栄西のおかげで、嗜好品として武士や庶民にもお茶を飲む習慣が広まっていったと言われています。
栄西はのちに、お茶の栽培方法や効能などを書いた『喫茶養生記』を著し、これは日本茶の歴史を知るための貴重な文献となっています。
栄西はまさに、「日本茶の発展に貢献した人物」と言えるでしょう。
こういったことから、栄西が帰国しお茶の種子と飲み方を持ち帰った日である10月31日が「日本茶の日」と呼ばれることになりました。
しかしこの「日本茶の日」は、制定者は不明とのこと。
また、10月1日も「日本茶の日」として記念日に登録されています。
こちらは大手飲料メーカーさんが制定した記念日で、豊臣秀吉が京都・北野天満宮にて開催した「北野大茶湯」の日程にちなんで10月1日に制定されたとのこと。
この大茶会は身分関係なく参加することができたもので、お茶を楽しむ心を広めるきっかけとなったと言われています。
11月1日は「玄米茶の日」
10月31日の翌日である11月1日は、全国穀類工業協同組合が制定した「玄米茶の日」。
日本茶に関する記念日は、2日連続ですね。
玄米茶とは、緑茶と炒った玄米を1:1で合わせたお茶。
その玄米茶に含まれる玄米は、かつて11月頃に収獲が始まっていました。
そのため11月1日から新しい「米穀年度」が始まります。
今では10月にはお米の収穫は終わってしまいますが、米穀年度は今でも11月開始の慣例が続いているのだそうです。
ここから11月1日は「玄米茶の日」と制定されました。
秋になぜ日本茶に関する記念日があるのか
5月1日または2日の「緑茶の日」「八十八夜」、4月29日~5月5日の「緑茶の週間(グリーンティーウイーク)」(どちらも公益社団法人日本茶業中央会制定)は、新茶の時期にある記念日なのでイメージ通りな感じですが、秋にも日本茶に関する記念日があるのはちょっと不思議な気がしますよね。
なぜ秋にも記念日があるかというと、昔は「新茶といえば秋」だったからだそうです。
初夏に摘まれた茶葉は、壺に入れて秋まで低温貯蔵していました。
秋まで茶葉を寝かせることで新茶特有の青臭さが抜け、まろやかで深いコクと風味を増した茶葉に生まれ変わります。
その生まれ変わった茶葉を、その年の「新茶」としたそうです。
こういった理由で、実は抹茶の旬(新茶の時期)も秋(11月頃)なのです。
秋の日本茶を楽しもう
秋はだんだんと肌寒くなり、温かいお茶がよりおいしく感じられるようになる季節。
丁寧に急須で淹れた日本茶は、心もからだも温めてくれます。
濃い目に点てた抹茶やほうじ茶に、温めたミルクを混ぜて抹茶ラテやほうじ茶ラテにするのも、おいしいですよね。
ハロウィンを楽しんだあとは、「日本茶の日」でほっこりお茶時間を楽しんでくださいね。
千紀園スタッフ 2021.10.28
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