釜敷(かましき)

2018.6.1

用語集テンプレ

釜敷は釜の下に敷くものです。

炭手前で釜を扱うときや、席中の準備、後片付けの際に用います。

●釜敷の種類
組物 ・・・
最も一般的なもので、籐組、竹組、紙撚組、竹皮組、糸組などがあり、その他の材料には天機草、菅、藺、蓮茎、藤蔓などがあります。
おもに後炭手前に用いられますが、飾り炭用にも使用されています。

編み方は、はじめはつづら籐を平凡に円く、渦巻状にして、中央に手がかりの穴をあけたもので、その穴の大きなものは利休形、小さなほうが紹鴎形といわれました。
その後、次第に精巧な編み方となり、形も円盤状のほかに輪花、梅鉢、輪違、角繁、千鳥掛などの変化ができ、さまざまの透かしを入れたり、一方には荒組などのザングリしたものも現れ、宗全や宗徧のような器用人は手編みの釜敷を残しています。
そうした古い名作には茶人の花押などもあって、炭飾りにしては大きい役割を果たしています。

糸組 ・・・
官休庵の直斎好に、唐草を編み出したものがあり、これらが最初で、赤、朱、紫、青、黄などの色糸を組んで、一色数色を取り合わせて、梅鉢、桔梗、桐、雁金、九曜、瓢繁など、さまざまの意匠に組み上げた優美なものです。
ただし実用よりも飾り炭用です。

板釜敷 ・・・
水屋箱炭斗に添えて置きます。
利休形のほか、元伯在判の焼桐もあります。

竹釜敷 ・・・
元伯宗旦好で竹の節を中にして、内外に平たく切ったものです。
指穴はあいていません。
佗びた趣向に用いられます。

紙釜敷 ・・・
紙釜敷の項参照。

●好みの釜敷

利休好 ・・・ 吉野紙、籐組、桐角切板釜敷

宗旦好 ・・・ 竹の節切、焼桐丸湊

不見斎好 ・・・ 美濃紙

玄々斎好 ・・・ 蕨浪絵紙

円能斎好 ・・・ 五色奉書紙、桜重、渦巻の絵紙釜敷、紺湊紙

淡々斎好 ・・・ 丹頂重紙釜敷、瓢繁紐組、五色糸組、銀檀紙、湊紙

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