緑茶によってもたらされるストレス軽減と不眠改善の効果とは
- 日本茶
- 2020.10.15
新型コロナウイルス感染症の流行によって、新しい生活様式を日常生活に取り入れなくてはならなくなり、大人も子供も、何かとストレスを感じていることでしょう。
「コロナストレス」「コロナ疲れ」「コロナ不眠」や「コロナうつ」などといった言葉も登場してきましたね。
新型コロナにまつわるストレスに加え、様々なストレスを抱えている方もおられるのではないでしょうか。
ストレス社会と呼ばれる現代では、いつもイライラしてしまってつらい思いをしている人や、よく眠れなくて日中に眠気に襲われている人も大勢います。
そんなストレスや不眠は、緑茶を飲む習慣を作ると改善できる可能性があります。
緑茶にはストレスを軽減させたり、不眠を改善させたりする効果があることがわかってきました。
どのような理由で効果を期待できるのかを確認しましょう。
日本茶に独特のアミノ酸であるテアニン
日本にはカテキンなどのタンニンやポリフェノール、カフェインなどに加えてアミノ酸も含まれていて、健康に良い効果があることが解明されてきています。
その中でもリラックス作用があることで注目を浴びているのがテアニンです。
テアニンは緑茶に含まれているアミノ酸の約50%を占めていて、緑茶にしかあまり含まれていないことが知られている成分です。
お茶のうま味、甘味を醸し出し、高級茶葉に多く含まれています。
化学的にはL-グルタミン酸-5-エチルアミドと呼ばれるグルタミン酸の誘導体で、グルタミン酸ナトリウムと同様に旨味成分として着目されてきました。
テアニンの人に対する作用について多角的な研究が行われ、脳神経系の活動に良い効果があるという知見が報告されてきています。
テアニンの持つリラックス作用とは
テアニンはリラックス効果やストレス軽減、不眠改善、認知症の予防などといった効果があることが明らかにされています。
ストレスになる刺激への応答として起こる自律神経系の活動を抑制したり、脳神経系の活動を正常化したりするといったメカニズムが示唆されていますが、リラックス作用を示す理由として脳波のα波が増加することも確認されているのが特徴です。
脳波は脳の活動のあり方を解析するときに測定されるもので、自律神経系の活動が穏やかになったときにα波が増えることが知られています。
テアニンを多く含む緑茶を飲む習慣を作ることで、脳の興奮を鎮めてリラックスさせ、神経系の影響による心身の不調の改善を目指せると期待できるでしょう。
緑茶の種類とテアニンの含有量の違い
緑茶にも様々な種類がありますが、テアニンの含有量は緑茶の種類によって違いがあるのでしょうか。
実は煎茶や番茶、ほうじ茶などに比べると、抹茶と玉露はテアニンの含有量が多いことがわかっています。
テアニンは日光にさらされることによってだんだんと分解してしまう性質があります。
しかし、抹茶や玉露は、新芽の時期から日光があまり当たらないように、よしず棚などでカバーをして育てるので、テアニンの減少を抑えられるのです。
かぶせ茶も玉露と同じように光を遮って育てるのでテアニンが多めですが、抹茶や玉露に比べると遮光する期間が短いので、煎茶などと玉露の中間くらいの含有量になっています。
ところで、緑茶には、覚醒を促す成分であるカフェインが含まれていることを気にされる方もいるかもしれません。
しかし、テアニンには興奮を適度に抑える働きがあるため、カフェインの働きを弱める、と言われています。
抹茶や玉露は、点てたり淹れたりするだけでも、気持ちがホッと落ち着きます。
毎日のストレス軽減と不眠改善のために、緑茶を取り入れてみてはいかがでしょうか。
〇今回ご紹介した商品
千紀園スタッフ 2020.10.15
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