作家・作品名 | 佐々木昭楽・黒楽茶碗 銘「禿(かむろ)」写 |
詳細 |
大侘びで気品が高く長次郎の作品の中で出色の茶碗で、
典型的な宗易形の茶碗と言われている。
常に利休が手元に置き、最も愛用したことに因み【禿】の銘を持つ。
作行きは、全体に滑らかに削り上げられその銘にふさわしく、
穏やかな愛らしい趣を見せています。
口縁はやや波打ち、強く内に抱え込んでいます。
高台は大振りで力強く渦兜巾はない。
見込みには、浅い茶溜りがあり、
全体の釉調は滑らかさをもつカセ肌で黄褐色のまだらな景色を見せています。
不審菴蔵。
千 利休(1522~1591)と楽家
楽の初代は長次郎であるが、その父「あめや」と称する帰化人に始まる。
さて最初、
瓦師であった長次郎を一大茶陶職方として見出したと伝えられているが、
利休の茶道理念、内包的簡粗美を形にしたのが長次郎の数々の銘碗であるとも云えよう。
ところで、長次郎名人物は、
初代長次郎、その子宗慶、宗慶の子宗味の三人を含めたものであり、
伝世する長次郎茶碗の中で特に初代長次郎作のうち、
利休七種茶碗(長次郎七種とも云う)はその代表的存在である。
初代 長次郎(?~1589)
千利休の好み茶碗を焼いたとされるが、
『宗入文書』によると、初代長次郎から二代常慶までの間には宗慶、
宗味など何人かの人物が存在していたようで、
常慶以前の作品は「長次郎焼」と称している。
<鋏(やっとこ)のはさみ跡>
千利休が指導し、長次郎に作らせた楽茶碗は、
お茶を喫するために作られた最初の和物茶碗と云われています。
また楽茶碗の中でも黒楽は、
他の焼き物とは、窯及び、焼き方がまったく異なっています。
窯の中を120度近くの高温に保ちながら釉薬を施した茶碗を
長いベンチのような鋏で茶碗の縁をはさんで窯の中にいれます。
3分から5分焼成後、真っ赤に釉薬が溶けたところで、
再び茶碗の縁を挟んで窯より出します。
そのとき、溶けた茶碗の縁に「はさみ跡」といわれる凹みが出来ます。
釉薬の溶けた茶碗が外気に触れることにより、釉薬の温度が急激に下がります。
この温度の変化が釉薬を黒く発色させます。
楽家歴代では、代々使う鋏を変えているといわれています。
ですから、古く茶人の間では、溶けた釉薬をはさみ出す、はさみ跡を景色と見立て、
また作者の特長をあらわす印として「はさみ跡」は、興味深く見られています。
<作家について>
佐々木昭楽
昭楽は、祖父の代よりこの楽焼に従事、
京都清水坂に築窯・茶道具専門に製造販売せし処、
昭和19年亀岡矢田神社の畔に移住
出口王仁三郎師 大徳寺元管長小田雪窓師の知遇を得て再び開窯、現在にいたる。
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箱 | 桐箱 |
寸法 |
約φ9cm×高さ7.5cm
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商品番号 | 100330[stc010-037-19-昭楽-06] |
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