作家・作品名 | 井伊家伝来 月次茶器文様写し裂 京仕立て 出帛紗 | 詳細 | 古帛紗、スキヤ袋、三ツ折は付いておりません。
1〜12月からお好きな柄をお選びください。
<1月 柳竹に鶯 やなたけにうぐいす>
新春に芽吹く柳の木と、春を知らせる鳥の鶯を配した構図です。
柳を愛した茶人・井伊直弼公の思いが感じられる意匠です。
<2月 菫に雲雀 すみれにひばり>
春の野山に可憐な花を咲かせる菫と藤花に、
天高く鳴く雲雀が地上で餌をついばむ様子を配した構図です。
菫は万葉集にも詠まれた古くより愛された花で、
藤は染織品にも多く使われる花です。
雲雀は早春の風情を感じさせる野鳥で、
各花との組合わせが美しい意匠です。
<3月 桜に雉子 さくらにきじ>
桜の花を全面に散りばめ、つがいの雉子を互の目に配した構図です。
雉子は鳥類の中でも魅力的な鳥で、美しい雄の羽根は特に印象的です。
桜はわが国の代表的な花で、
平安時代以降の各種工芸品にあらわされる模様です。
<4月 卵花に郭公 うのはなにほととぎす>
垣根沿いに咲く清楚な卵の花に、
郭公が高く鳴いて飛んでいる様子をあらわした構成です。
写実的な風景画を思わせる意匠が美しい裂です。
<5月 橋に水鶏 たちばなにくいな>
水辺に菖蒲の花が咲き、岸辺の橋の下に水鶏があらわされています。
橋は柑子・蜜柑で、紫宸殿には、右近の橘として植えられ、
平安時代より文様化されています。
<6月 撫子に鵜飼 なでしこにうかい>
芦の中から鵜舟があらわされ、篝火がともされる中に、
鵜の姿と撫子の文様が構成されています。
初夏の趣を感じさせる風物詩が、美しい意匠としてあらわされています。
<7月 女郎花に鵲 おみなえしにかささぎ>
夏から秋にかけて、淡黄色の小花を傘状に多数つける女郎花と
七夕伝説で織姫が天の川を渡るときの橋となった、
縁結びの有難い鳥とされる鵲を配した構図です。
<8月 萩に雁 はぎにかり>
秋の七草の一つで、山野に自生する風情が愛され「万葉集」にも詠まれた萩と、
渡り鳥で、秋の彼岸頃に飛来して春の彼岸頃に飛び去る雁を組み合わせた構図です。
萩文様、雁文様とも工芸品に多くあらわされます。
<9月 尾花に鶉 おばなにうずら>
秋の七草の一つで、
山野に自生する風情が愛され「万葉集」にも詠まれている尾花<ススキ>と、
秋に渡来し、草原や稲田に群れをなして棲む鶉を配した構成で、
秋の風景をあらわした意匠となっています。
<10月 残菊に鶴 ざんぎくにつる>
古くより薬餌とされた菊花文様と、
松の枝に止まるのを鑑賞した瑞鳥の鶴文様を組み合わせた構成です。
<11月 枇杷に鵆 びわにちどり>
十一月頃に白色の五弁花を咲かせ、五月頃より実をつける枇杷文様と、
冬の季語でもあり、河のほとりの点景として歌に詠まれた千鳥文をあらわしています。
枇杷は葉の形が楽器の琵琶に似ている所からの名前です。
<12月 早梅に鴛鴦 そうばいにおしどり>
古代より愛好され鑑賞された梅花文様と、
多彩な羽根色の雄の姿が特に美しく、夫婦和合の象徴とされる鴛鴦文様を構成しています。
梅は松竹と共に「歳寒三友」の一つで寒い時期にも生気あることから瑞祥文様です。
<井伊家伝来 月次茶器文様写し裂>
この裂は絵画にも心得のあった直弼公の考案により、
大和絵伝統の月次(つきなみ)花鳥図をもとにして作られた
茶器意匠を参考にしています。
各文様は四季折々の花と鳥を組み合せ、
季節の趣を漂わせる美しい構成で、
柔らかな風合いが好まれる中国明時代の紋織である、
紹紦組織により織りだしています。
<月次(つきなみ)茶器写し>
十二ヶ月になぞられて意匠化された月次茶器である。
これらの意匠は大和絵伝統の月次花鳥風月を基準に描かれているが、
絵画に堪能であった宗観の号をもつ茶人でもある
幕末の大老十三代井伊直弼(なおすけ)公の好みにしたがって、
画題等が若干変更されている。
直弼公は、それを山形屋儀兵衛を仲介に、京都千家十職のひとり、
八代中村宗哲に作らせたといわれる。 | 箱 | 紙箱 | 寸法 | --- | 商品番号 | 800589[stc080-013-00-01] | 注意 | ●商品の質感・色は、お客様のご使用のモニターやブラウザなどの環境により、実物と異なる場合がございます。ご了承ください。
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